2015/01/18

「さいたまシティマラソンの完走を目指すランニングスクール」第2回(2015/1/11)レポート

「さいたまシティマラソンの完走を目指すランニングスクール」の第2回練習会が1/11()にレッズランドで開催されました。

ストレッチ&体操
「みなさん、年末年始はしっかり走れましたか?」尾池ヘッドコーチによる元気な挨拶からスタート。「今日は長い距離を走ります。時間がもったいないので早めに走りに行きましょう」とのことでしたが、ストレッチ&体操を省くことはありません。短時間でも効果的なストレッチ方法を教わりました。

補強運動
腹筋、背筋、お尻を鍛える筋トレを教わりました。「走る前に筋トレをすれば、これから使う筋肉に刺激が入りますし、走った後にやればさらに強化されます」。大会本番まであと1カ月。がんばる価値はありそうです。

ラダー
走る前にやると効果的なのはラダーも同じ。腰の位置を高い状態でキープすることを身体に覚えさせるために行ないます。参加者のみなさんの動きも徐々によくなってきました。

坂道を使った距離走
ハーフマラソンのような長距離走では、1km当たりのペースをなるべく一定にして走ることが大切です。今回は1km5分45秒ペース、6分15秒ペース、6分45秒ペース、そして関門クリアを目標とするペースの4つに分かれて走りました。

ちなみに、さいたまシティマラソンの関門ペースは、スタートまでに12分かかると想定すると、第一関門7.4kmまでは7分34秒ペース、第二関門10.1kmまでは7分13秒ペース、第三関門13.4kmと第四関門17.6kmまでは7分9秒ペース、そこからゴールまで7分ペースで走ると制限時間2時間40分をクリアできます。

この日は荒川の土手片道2kmを往復しながら75〜80分間走りました。今回のコースの特徴は途中に坂道があること! 200mほどの坂道の上り下りが1往復ごとについてきます。

キツいのですが、「坂道を走ることで脚に負荷がかかりますので、ペースを特にあげなくても自然に強化されます」と尾池コーチ。本番でも坂はありますし、避けては通れません。練習のうちから積極的に走り、慣れていくのが大切です。

ポイントは以下のとおりです。

【リズムよく走る】
「気持ちいいな」と思うペースのリズムを崩さず走る。「イチ、ニ、イチ、ニ」と一定のリズムを刻むことで、ピッチ(足の回転数)も一定になります。

疲れてリズムが乱れてくるとピッチ数も乱れてきます。特に男性はストライド(歩幅)を大きくし過ぎて足の回転が遅くなってしまう人が多いとか。そんな時は、腕でリズムを取ると、足もついてくるようになります。

【上り坂は腕振りが重要】
上り坂ではスピードは落ちても、リズムを崩さず走りましょう。腕はコンパクトに、ロープをたぐるように前で振ること。そして上り坂では、途中でペースを落としすぎないことも重要。勢いよく走っても、途中で疲れて止まってしまっては上りきることは難しくなります。

一定のリズムで一気に上りきる。そのためにも無理をせず、腕でリズムを取りながら走りましょう。

【下り坂ではスピードを出し過ぎない】
スピードが出るからといって、下り坂を勢いよく駆け下りるのはNG。下り坂は脚の筋肉への負担が大きく、無理をするとレース後半に脚へのダメージとなって襲ってきます。

体重の勢いで下ってしまわないようにするには、肩や腕の力みをなくし、リラックスさせること。腕はだらんと下げ、スピードをコントロールしていきましょう。

【首は前に出しすぎない】
猫背になり、首だけが前に出ると呼吸が十分にできず苦しくなるだけ。ランニング中は姿勢に気をつけましょう。

姿勢を保つためにも、腹筋や背筋などの体幹トレーニングは大切です。

【ペース確認は5kmごとで十分
1kmごとに毎回確認していると、タイムの速い遅いに一喜一憂しがち。とくにレースではコースもさまざまですし、多少の乱れがあるのは想定内。目標のペースで走れているかを確認するのは5kmごとで十分です。

【走るときはポジティブに】
ネガティブなことを考えてしまうと、脳がそのような司令を身体に出してしまいます。反対に、「走るのって楽しい!」とポジティブでいると、身体も元気になります。レース中は応援やカメラマンもたくさんいるので、「つらいな」と思ったときほど笑顔で!

10〜13km気持ちよく走った後は、ストレッチと体操をして練習会終了です。

次回2/8()は浦和駒場スタジアムで400mトラックを使ったインターバル練習を行なう予定です。「普段の練習でも、途中30秒間スピードアップして1分休む、最後に流しを入れる、というような形でもいいので、スピードに変化を入れるトレーニングをしてきてください」と尾池コーチからの宿題をもらって解散となりました。

〈参加者の声〉
「10km以上走ったのは初めて。最初はつらかったけど徐々に慣れました。当日までの体調の整え方が知りたい」(40代女性)

「6分45秒ペースで走りきれて自信がついた。フォームのことなど教えてくれて参考になりました」(40代女性)

「疲れを残さないためにラン後のストレッチが重要というのがよくわかった。食事についても聞きたい」(20代男性)

「5分45秒ペースで走れたら2時間切れるというのでがんばった。ペース感覚の大切さを知りました」(40代男性)

「2段階の坂が大変だったけど、近所には坂道がないのでいい練習になりました」(30代女性)

「気温が思ったよりも高く、汗をたくさんかいた。当日のウエアのアドバイスなども聞きたい」(50代女性)

「坂道は走ったことがなかった。レッズランドの近所に住んでいるので、また走ってみたい」(30代女性)

(取材・文 小谷祐子)

  ヒザを上下させながら太もも前を伸ばす。柔軟性も必要で、バランスを取るのが少し大変でした


腹筋は片足をあげた状態から左右12回ずつ。腹筋も鍛える箇所により、やり方はさまざまです


腕を大きく回しながら、もも上げ。上半身も十分に動かします


上り坂では腕はコンパクトに! リズムを崩さないことが大切


この日は風もそれほど強くなく、日差しも暖か。走ると汗ばむくらいの陽気でした


チームごと、すれ違うときは笑顔でエール交換。一緒に走る仲間がいると、辛い坂道もがんばれます


途中で勾配の変わる坂道なので、ギアの切り替えも大切。ダレることなく一気に駆け上がります


ラスト1kmはフリー! 気持ちよくペースアップして終えると、次の練習へいいつなぎとなります