2014/12/23

「さいたまシティマラソンの完走を目指すランニングスクール」第1回(2014/12/14)レポート

来年(2015年)2/22()に行なわれるさいたまシティマラソンに向けた特別スクールが2014/12/14()にレッズランドで開催されました。

このスクールはハーフマラソン以上の距離の大会に初めて参加する方や完走経験のない初心者の方を対象としたもので、計3回にわたって行なわれます。その第1回の様子をレポートします。
【第2回は2015/1/11()、第3回は2/8()の予定】

開講式
まずはコーチ陣を代表してレッズランドの尾池望ヘッドコーチから挨拶。

「みんなで楽しく、笑顔で走れば必ず完走できる。不安なくスタートラインに立てるよう、最後までがんばりましょう」。

尾池コーチは2014年を含めさいたまシティマラソンは3度優勝していますから、頼りになります。アシスタントコーチとして、レッズランドの井上・山本両コーチ、そして協力アシスタントコーチとしてさいたま市消防局陸上部の羽田野貢史さん、満田良太さんが、この日のスクールを引っ張ってくれました。

ストレッチ&体操
走る前に、フィジカルトレーナーでもある山本コーチ指導でストレッチ&体操を行ないました。息を吐きながら、太ももの内側、裏側、お尻の中央、肩甲骨周り、股関節などを十分に伸ばしていきます。

「寒い季節は身体も縮こまりがち。とくに肩甲骨周りが固いと走れないので、十分にほぐしていきましょう」

補強運動
ストレッチと体操で体をほぐしたあとは、補強運動。ランジ、腹筋2種類、背筋、腕立て伏せの5種類のメニューを教えてもらいました。

「どれもランニングに必要な筋肉を鍛えられます。さいたまシティマラソンのコースは坂が多いので、それに耐えられる脚づくり、体幹を鍛えるためにも、走れない日は家で補強運動をしてください」

動きづくり
腕振りや着地の仕方など、ランニングフォームについてのレクチャーも。

「レース後半になり疲れてくると、首が前に出てきてしまうので、頭はしっかり背骨の上に乗せること。腕はよく『ヒジをひけ』と言われますが、歩いてみるとわかるけれど、後ろに引くと前にはなかなか進みませんし、上体も後ろに反ってしまいます。腕は前で振ったほうが身体は自然に前屈みになります。また手はギュッと握ると全身に力が入ってしまうので、卵を持つような感じで軽く握ります。着地はかかとから入ってはダメ。かかと着地を繰り返すと上体が反ってしまい、腰を痛めやすいしヒザへの負担もあります。足は真下で着地しましょう。真下に着地したほうがいい音が鳴るので、走っている最中は足音にも耳を傾けましょう」

ラダー
ラダーを使ったトレーニングも行ないました。両足ジャンプ、斜めへのステップ、足を開いたり閉じたり、もも上げしたり、腕を回しながら大きくステップしたり…。童心に帰ったかのような動きの連続に、参加者の中にも自然に笑顔があふれます。

「ゆっくりでもいいので、かかとは使わず、つま先を意識。腰の位置を高くして、その姿勢で走るイメージをしましょう」

土手ランニング
ストレッチとラダーで、十分に身体がほぐれ、温まったところで荒川の土手へ移動。いよいよ走ります。この日は片道1kmの距離を往復する7〜8kmラン。最初の1往復は、ウォームアップがてら、全員でゆっくりジョグ。

その後、ペース別に1km6分、6分半、7分、7分20秒の4つのグループに分かれて走りました。7分20秒というのは、さいたまシティマラソンの関門をクリアするくらいのペースです。

「目線は前の人のお尻あたりを意識して」「お腹を引っ込めて腹筋を使って走りましょう」など、走りながらコーチ陣からアドバイスも。「普段の練習はどのくらい走ればいいのですか?」など参加者からも走りながら質問が。おしゃべりが無理なくできるくらいのペースで走ることが、ハーフマラソンという長い距離を走りきるためには大切なので、とてもいい練習になりました。最後はスピードを上げてフィニッシュ。

「走り終わりにペースを上げて走ると身体に刺激が入り鍛えられます。普段の練習でも取り入れてみてください」

最後にまたストレッチ&体操をして、走った筋肉をケア。

「次回は今日より長い距離を走りますので、年末年始に長めの距離を走ってみてください。ゆっくりでいいですし、途中歩きをいれてもかまいません。できれば自分のハーフマラソンの目標タイムくらいの時間、動き続けてください」

尾池コーチからの宿題をもらったところで、第1回のスクール終了。次回また元気に会えるよう挨拶し、この日は解散となりました。

〈参加者の声〉
「10kmは完走経験ありますが、2年前のさいたまシティのハーフは14kmで関門にひっかかってしまいました。そのリベンジを果たすべくがんばりたい」(50代女性)

「我流で練習していたので、ストレッチや走り方のコツを教えてもらってすごくためになった」(30代男性)

「ラダーをした後は走りやすく、7分でも楽に走れた。ハーフ完走、行けそうな気がしてきました」(50代女性)

「ストレッチは普段あまりやらないのですが、疲れを残さないためにも大切なことがわかった」(30代女性)

「ジムのマシンで3〜4km走ることが多いので、土手をゆっくり長く走れて気持ちよかった」(40代女性)

「普段はペースを意識してないので、同じペースで走り続けることの大切さがわかった」(50代女性)

(取材・文 小谷祐子)

  身体のどの部分が伸びているのか、意識をしながらストレッチ


ランジはヒザとつま先が前を前に向け、上体は気持ち斜めにして、腰を落とします


腹筋もランニングには重要。このほか、脇腹に効くメニューもやりました


前を意識した腕振り。その場で歩いてみるとよくわかる


ジャンプするなんて久しぶり! ラダートレーニングは笑顔で盛り上がりました


最高気温が一桁の寒い日でしたが、青空の下、気持ちよく走れました


徐々にペースも掴めてきて、自然に笑顔!


尾池コーチはそれぞれのグループのところに何度も行ってアドバイス!