欧州では地域ごとに当たり前のようにスポーツ施設があり、老若男女が日常的に集ってスポーツを楽しんでおります。在欧時代に目の当たりにしたこの光景を忘れることはできません。そこでは、スポーツ指導を通じて子供たちの人間力が形成され、生涯スポーツが実現しています。

　レッズランドでは、青少年がスポーツを通じて、健全に成長するようなさまざまなプログラムを実施する計画です。学校では行えない人間力の成長に資するものにしたいと思っています。すでに元プロテニス選手の伊達公子氏や元プロ野球選手の池山隆寛氏、元ラグビー日本代表の平尾誠二氏らが賛同の意を示しており、専門性の高いコーチを活用したプログラムを行って参りたいと考えています。

　青少年だけではなく、おとなも生涯スポーツを楽しめるような仕組みを検討中です。他種目へのチャレンジや健康維持のプログラムなどが考えられます。もちろんご高齢の方や障害をお持ちの方への支援も検討しております。

　試合のある日には、レッズランドから埼玉スタジアム2002までメンバーの皆さまがツアーバスでトップチームを応援する。サッカー愛好家だけでなく、テニスボーイや野球少年も混ざって−−−。このようなこともあるかもしれません。

　レッズランドでの活動を通じて、スポーツをする方々同士の交流が深まり、スポーツが生活に密着することを期待しています。

　レッズランドの整備は3年程度を掛けて行なう予定です。また、今後約2年間は、組織体制を検討しながら運営し、2007年のグランドオープンに結びつけたいと思っています。

　仮オープン時点では、既存のテニスコートや野球場、サッカー場の一部およびレンタルサイクルをご用意させていただくことから始まります。レッズランドを囲む赤いフェンスや照明塔設置を完了させました。ただ、ロッカー、シャワーなど当面の施設は十分なものではありません。

　しかしながら、文化は時間をかけて草の根レベルで構築されていくものと思います。施設も文化の構築と共に整備される。「小さく産んで大きく育てる」という意気込みでメンバーや地域、パートナーの皆さまと一緒になって新たなコミュニティを築き上げるために全力を尽くしていきたいと考えています。一人でも多くの方が、浦和レッズの｢夢」に賛同し、レッズランドづくりに参画されることを願ってやみません。ご協力をお願い申し上げます。